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食道がんの症状は局所の進行状態によって異なります。代表的なものは、軽度のつかえる感じ、食道に何かある感じ、食べたり飲んだりする時のしみる感じで、これらが初期症状といえます。がんが進行しくると、食道が狭くなり、肉などの固形物がつかえるようになります。ものを食べた時に胸の痛みを覚える人もいます。やがてつかえる回数もふえ、柔らかなもの、流動物まで通りが悪くなってきます。最後には水もだ液も通らなくなり、もどすようになります。
 このような食道特有な症状のほかに、声のかすれ、体重減少、頸部リンバ節の腫れにも注意が必要です。

食道がん治療(手術)

手術は、がんが発生した臓器と転移している可能性のあるリンパ節を一緒にとってしまう治療です。
 食道がんのほとんどが胸の中の食道に発生しますので、切除するには胸を開けなければなりまぜん。胸の中の食道を取った後には食べ物が通る道を作らなければなりません。通常は胃を細い管にして食道の代用としますが(胃潰瘍、胃がんなどで胃を切ってある人は大腸を用います)、胃は腹部臓器ですので、このような操作を加えるためにはおなかも開けなければなりません。胃は周囲の臓器から切り離すと容易にのどの高さまて伸びます。幅3cmほどの管にした胃を頸部まで持ち上げ、首で残っている食道とつなぎます。首にもメスを入れる必要があります。
 今までの数多くの手術経験から、転移しやすいリンパ節の部位が明らかとなってきました。がんを含めた食道を切り取って食べ物が通る道を作るという操作と同時に、胸部、頸部、腹部では周囲のリンパ節を切り取るということも行なわれます。
 手術時間は6〜7時間です。大きな手術ですので、翌日までは麻酔をかけたまま眠っていてもらいます。4〜5日で歩けるようになり、手術から約1週間後から食事が取れるようになります。
 ではこの手術にはどれくらいの危険が伴うのでしょうか。手術後に起り得るトラブル(合併症といいます)の代表的なものは、肺炎と縫合不全(食道と胃を縫い合わせたところの癒合がうまくいかないことです)です。手術後さまざまな合併症で1か月以内に命を落とす可能性は1%程度あります。
 手術後の食事は流動食から開始し、だんだん普通の食事に戻していきますが、食道の代わりの胃の管が張って圧迫感を覚えることがあります。1回の量を少なくし回数をふやして、食事を摂取することになります。
 でもたいていの方は1回に受け付ける量が増え、1日3回で済んでいます。最終的には食事量は平均して健康時の70%程度となります。また消化管の状態が変わり食事量が減る結果、体重も平均5〜6Kg減少します。
 食生活は変わるかもしれませんが、他の生活に著しい支障はなく、早ければ3か月くらいから社会復帰ができるようになります。またリンパ節を取る関係で手術後一時的に声がかすれる場合があります。

食道がん治療(放射線治療)

放射線治療は主に身体の外からX線などの放射線をかけて、がんの撲滅を目指す治療です。治療は週に5回で、6〜7週間かけて行なわれます。外来でもできなくはありませんが、食道がんの患者さんは食事が十分取れないことが多く体力的に問題がありますので、たいていは人院して行なわれます。これで治れば身体の機能が温存されますので、理想的と考えられます。もちろん放射線治療だけで治る方はいますし、確実に一定の反応はみられます。しかし、治療を行なってみないとがん細胞が消えてなくなるかどうか分らないのです。今の医学では治療の前に効果をあらかじめ予測することは不可能なのです。ですから、確実に局所からがんを取り除くことができる手術が治療の第1選択と考えられています。現在、放射線治療は身体的に手術が不可能と思われる場合、すでに手術がふさわしくないほどがんが進行してしまっている場合を中心に用いられています。最近、放射線治療は抗がん剤と一緒に用いるのがより効果的であることが分ってきました。
 最初に主に身体の外からと述べましたが、食道の内側から放射線を当てる方法もあります。一般的に外からの治療と併用して行なわれます。設備の関係で、放射線がかけられるすべての施設で行なえるわけではありません。
 放射線治療は手術ほど負担にはなりませんが、副作用はあります。放射線をかける部位、広さ、回数によって異なりますし、個人差もあります。副作用は治療を終了すれば比較的短い間に消えて行きます。

食道がん治療(抗がん剤治療)

抗がん剤治療は薬を用いてがん細胞を殺す治療です。現在食道がんに最も多く使われている抗がん剤は、シスプラチンと5−フルオロウラシルという名前の薬の2種類で、これを組み合わせて使います。治療は点滴で4〜5日間かけて行なわれ、効果があれば3〜4週毎に2回以上繰り返します。まだ抗がん剤だけでがんが治るという段階には来ていません。治ったという報告もありますがきわめて稀なことです。しかし最近放射線治療に抗がん剤を同時に用いる研究が進んで、徐々にその成果が出てきています。
 抗がん剤には一定の副作用があります。自覚症状として現われる代表的なものは、吐き気、嘔吐、食欲不振、身体のだるさです。ただこのような副作用を予防する薬の開発も進み、以前に比べて楽に治療を受けていただけるようになってきています。副作用は血液にも現われます。白血球減少、血小板減少、貧血などです。シスプラチンには腎臓の機能を低下させるという副作用があります。これを予防するため1日3000ml前後の点滴をするとともに、飲める人にはできるだけ多くの水分を摂っていただくことになります。食道がんに使われる抗がん剤では髪の毛が抜け落ちることは滅多にありません。
 抗がん剤といっても、がんの種類によって使う薬は違いますし、副作用の程度も薬によって異なります。放射線の副作用と同様に、その程度には個人差があります。ケロッとしている人もいれば、数日間へばっている人もいます。食道がんに用いる抗がん剤の副作用はおおむね軽めといえます。


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